中国地方整備局は2026年8月21日、「中国地方における地域建設業の事業継続計画認定制度」の令和8年度公募を開始すると公表しました。申請期間は8月24日から9月30日です。対象となる建設会社は限られますが、認定資料には、災害時に事業を継続するために計画へ何を書き、平時に何を点検するかが具体的に並んでいます。対象企業は申請前の照合に、対象外の企業も自社BCPを棚卸しする際の観点に使えます。
令和8年度公募の対象と期間を先に照合する
今回の公募は、中国地方整備局の令和7・8年度「一般土木工事」又は「維持修繕工事」の一般競争参加資格を持ち、中国地方に本店を置く建設会社等の新規申請が対象です。更新申請には、令和6年度の新規認定又は令和5年度の継続認定を受けた建設会社等という条件があります。全ての企業にBCP認定の申請を求める制度ではないため、まず自社の資格、所在地、認定履歴と申請要項を照合します。
中国地方整備局は令和8年度公募から「資料作成ツール」を導入すると案内しています。作成作業を省力化できるとしても、現場、拠点、人員、資機材の実態が計画と合っているかを確認する作業までは置き換えられません。申請する企業は、担当者だけで進めず、現場責任者、総務、情報管理、協力会社との連絡担当が持つ情報をそろえます。
認定資料が示すBCPの確認項目
公表資料の様式一覧表には、計画策定の目的・検討体制から、被害想定、重要業務、計画策定、訓練・点検・改訂履歴までの項目が整理されています。認定を目指す企業は申請要項と様式を正本として確認しつつ、次の四つに分けて現状を照合すると、記載漏れを見つけやすくなります。
- 被害想定:自社の地域で想定する災害、関連施設の位置、建物の耐震性、ライフラインの影響を整理する。
- 重要業務と時間:優先して再開する業務、業務を始める目標時間、初期の全体手順を決める。
- 人と拠点:社員・家族の安否確認、指揮命令、避難・誘導、対応拠点と代替拠点、直後に連絡する相手先を確認する。
- 資源と更新:人員・資機材、訓練計画と実施記録、定期点検、改訂履歴を残す。
重要業務や目標時間は、抽象的な「早期復旧」では足りません。どの現場・顧客対応を誰が始めるのか、停電や通信障害が起きたときに何が使えなくなるのかまで、担当と代替手段を対応させて記録します。
提出前に計画と添付書類を一つずつ確認する
申請要項では、認定申請書、事業継続計画書、審査用チェックシートが示されています。新規申請では書類審査に加えて口頭審査が基本とされるため、書類を作る担当者だけでなく、計画の内容と作成過程を説明できる責任者も内容を共有しておくことが大切です。提出形式や郵送の要件は年度ごとに変わり得るため、必ず今回の公式要項で最終確認してください。
| 照合する段階 | 確認する内容 | 社内の確認先 |
|---|---|---|
| 申請対象 | 参加資格、本店所在地、認定履歴、申請期限 | 経営・入札担当 |
| BCP本文 | 被害想定、重要業務、連絡・指揮、代替拠点 | 現場責任者・総務 |
| 資源と訓練 | 人員・資機材、訓練記録、点検・改訂履歴 | 安全・情報管理担当 |
| 提出前 | 様式、添付、記載漏れ、説明できる担当者 | 申請責任者 |
公募を自社BCPの点検に生かす
今回の認定の対象外であっても、様式一覧表はBCPの抜けを見つける参考になります。ただし、他社の様式をそのまま使って自社の計画が十分だと判断するのではなく、自社の事業所、施工現場、協力会社、顧客、保有資源に置き換えます。年度ごとの見直しでは、連絡先や代替拠点だけでなく、前回の訓練で止まった業務や変わった資機材も改訂履歴に残すと、次の担当者へ引き継ぎやすくなります。
まとめ
中国地方整備局の令和8年度地域建設業BCP認定公募は、対象となる建設会社が、被害想定から重要業務、連絡・代替拠点、資源、訓練・改訂までを具体的に見直す機会です。対象資格と申請要項を先に確認し、実際の現場情報と計画書を一項目ずつ照合してください。
情報確認日:2026年8月29日(JST)。出典:中国地方整備局「災害時の事業継続計画(BCP)を公募します~資料作成ツールを導入~」

